デジタル化に乗り遅れたLeica、時間との戦いが続く

Rakuten:Leica / ライカ

Leicaの名声の多くは、エンジニアのオスカー・バルナック氏の功績によるものだ。ぜんそくの持病があった同氏は1世紀前、当時の重くかさばるカメラを持ち運ばなくても、簡単に屋外で写真を撮れる方法はないかと考え始めた。同氏が考え出したアイデアは、映画用の35mmフィルムを使う小型カメラを作り、撮影したネガをスタジオで引き伸ばすというものだった。

ほかの企業も同様の考え方を追求していたが、バルナック氏の雇用主で光学技術者のエルンスト・ライツ2世は大きな賭けに出た。1925年にそうしたカメラ1000台の生産にゴーサインを出したのだ。Leicaの高品質な35mmモデルは業界に革命を起こし、被写体を求めてどこにでも足を運ぶようになった写真家の定番となった。

しかし、Leicaの近年の歴史は、判断を誤り、変化に抵抗してきた歴史だ。1970年代に同社はオートフォーカスレンズを発明したが、その特許をライバルの日本企業ミノルタに売却した。「顧客はフォーカスの合わせ方を知っている」という理屈からだ。
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