香川照之、世界的な監督に「モット、ヘンタイクダサイ!」と要求されたと告白

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ポン・ジュノ監督の中で『TOKYO!<シェイキング東京>』は、“ヘンタイ”がキーワード。現場でも日本語で「モット、ヘンタイクダサイ!」と要求するなど、変質的なネットリ感が求められた。「2秒遅く、5センチ右」といった指示も出る。そういったポン・ジュノ監督の緻密(ちみつ)さを言い表すあだ名があり、それはディテールのテールをつけてポン・テールなのだと教えてくれた。

撮影後に行われたアフレコでは、何の前触れなく「映像を見て、彼の心の動きを声にして」とアドリブを要求。そして、画面の弱さに気付くと即興で補修をするさまを目の当たりにし、香川は「カット! をOK地点として目指すのではなく、OK地点の先を求めていた」と感じたという。

演技派で知られる香川に俳優という職業や演技論を尋ねたところ、「俳優は、監督の要求に応え具現化する立場」。つまり「スライムのように、ぐにょぐにょになり作品の鋳型にはまるべく、監督のおもちゃであるべし」と絶妙な例えをしてくれた。それゆえ「どの引き出しを出すか? ではなく、すべてを開けて監督に委ねる」というのが基本姿勢。本作では「監督のアイデアが面白いので、それをクリアするのに精いっぱい」と謙遜(けんそん)してみせたが、それだけではないことが映像から読み取れる。
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