米地下鉄駅の壁画、資産価値が15億円 保管で当局困惑も

壁画は米国の画家ロメール・ベアデンが描いた「ピッツバーグの思い出」という約18メートル×4メートルの作品で、1984年に展示された。ベアデンには報酬として9万ドルが支払われている。

ピッツバーグでは現在、約4億3500万ドルをかけて、地下鉄の延伸工事が進んでおり、壁画がある駅も取り壊される予定。そのため、港湾管理局が壁画の価値について、専門家に鑑定を依頼していた。

その結果、資産価値は1500万ドルで、保管のためにかかる費用は年間10万ドルと判明。港湾管理局の広報担当ジュディ・マクニールさんは「そんなに高いものだとは思っていなかった。このような価値があるものを、きちんと保管して管理するような、財政的な余裕がない」と困惑している。

マクニールさんによると、港湾管理局は現在、壁画を管理してくれる芸術団体や、壁画の展示が出来る団体を探している。

しかし、地下鉄があるアレゲニー郡は財政難に襲われているため壁画を保管する団体が見つからなければ、最終的には競売にかけることも検討しているという。

ピッツバーグの他の地下鉄の駅には、コンセプチュアル・アートで知られるソル・ルウィットの作品もある。しかし、港湾管理局は現在、この作品について鑑定を実施するかどうかは決めていない。
CNN.co.jp:米地下鉄駅の壁画、資産価値が15億円 保管で当局困惑も

ロメール・ベアデンに捧ぐ(CCCD)

ロメール・ベアデンに捧ぐ(CCCD)